So-net無料ブログ作成

孤独の岸辺、引きこもり問題 [社会問題]

 引きこもりは国の調査で32万人、民間推計では100万人規模に達しているそうです。一世帯に一人とすれば、100万世帯で人知れず悩みを抱えていることになります。表面にはでてこなくても、大きな問題であるのだと思います。

 毎日新聞では、「孤独の岸辺」と題して、この引きこもりの問題を『それぞれの孤独を抱えながら寄り添って生きる人たち。その心を見つめる』という視点から、特集を始めました。そのなかで『「社会滅びろ」ポケットにナイフ 救ってくれるのは母』と題した最初の人のケースを考えたいと思います。

 今の世の中は、国民全体が引きこもりになっているのではないかという気がしなくもないですが(それは置いとくといたしまして)、引きこもりは、どうして起きてしまうのでしょうか?

 うまく社会に適応できないということが大きな原因のように思いますが、自分に対する甘やかし、性格の弱さ、だらしなさという個人的な性格も関係しているのかもしれません。
 
 引きこもりを克服するためにと言って、いろいろな方法が試みられているのでしょう。スパルタ式に矯正するやり方などもテレビで報道されていたようにも思います。でも、一番有効なのは、すべてを受けいとめてくれる人がいることのような気がします。

 孤独の岸辺の36歳の男性の場合、何もかも受け止めてくれる64歳の母の存在が救いでした。母が言った、「それでも生きれ。必ず生きれ」 という言葉には心を打つものがありました。

 不憫な息子を一生面倒見られない母の、せつない思を感じとれたり、母のすべての力を振り絞った励ましを感じたり、母の息子への深い愛のこもった言葉なのだと思います。  

    「それでも生きれ。必ず生きれ」

 息子さんは、この母の言葉に励まされることでしょう。勇気をもって、強い心で生きていただきたいと思います。少し利己的に生きるくらいがちょうどよい世の中なのです。(以下「孤独の岸辺」より)


孤独の岸辺: コンプレックス抱き、引きこもり(毎日新聞)

 ◇「社会滅びろ」ポケットにナイフ 救ってくれるのは母

 6月の週末。その数日前、東京・秋葉原では無差別殺傷事件が起きていた。男性(36)は都内の自室で迷彩服の内ポケットにアーミーナイフを忍ばせ「渋谷に乗り込んでやる」と息を荒らげた。「こんなに苦しんでるのに、チャラチャラしやがって」。楽しそうに街を歩く若者への強い嫉妬(しっと)を以前から口にしていた。6年前からつき合っている支援者が、異変を察知して駆けつけた。

 気分転換のため電車で外に連れ出し、途中で飲食店に誘い込んで手を握り、背中をさする。落ち着きを取り戻した男性は、サングラス越しに目の前を通り過ぎる群衆をにらみつけ、声を絞り出した。「この野郎……。こんな社会、滅んでしまえ」

 母を殴る父の姿におびえて育った。中学のバスケット部では顧問教諭から問答無用で平手打ちを浴びた。「なぜ自分はこんなにも弱くて小さいのか」。周囲への恐怖は体格コンプレックスに変わり、母に手をあげるようになった。中2の春、父は別の女性と家を出た。

 高校中退後は自室にこもりがちになった。いら立ちが募ると、頭や体を壁に打ちつけ、包丁を手に母を追った。それでも母はどこへでもついてきた。2人で精神科やカウンセリングの窓口をたずねた。「とりあえず薬を出しましょう」「そのうち治りますよ」。お決まりの対応に落胆した。

 6年前、引きこもりの当事者の集まりに参加し、支援者に出会った。アジアへの2人旅に連れ出され、勧められるまま哲学や心理学の本を読みあさった。母が定年で郷里の青森・奥津軽へ帰ったのを機に、自立を目指し、一人暮らしを始めた。

 だが、コンプレックスはいまも消えない。大柄な男性におびえ、部屋へ逃げ帰る。街行く若者の姿に気持ちが高ぶり、電柱に拳を打ちつけて耐え忍ぶ。警備のアルバイトもスーパーのレジ打ちも、人の言動が気になって続かなかった。「社会に認めてもらいたいのに、どうすればいいのか分からない……」

 秋葉原事件が起きたのは、そんな時だった。「不細工」「負け組」と自分を卑下して孤立感を強めた加藤智大(ともひろ)被告(26)を、自分と重ね合わせた。

 今、日に何度も母に電話をかけ、耐えられなくなると、青森行きのバスに乗る。何もかも受け止めてくれる64歳の母が待っている。「母がいるから、僕は加藤君にならない」

    ◇

 奥津軽は地吹雪の舞う季節を迎えた。年の瀬、男性は母のもとを訪ね、将来への不安をこぼした。母は言った。「それでも生きれ。必ず生きれ」 

nice!(9)  コメント(4)  トラックバック(0) 
共通テーマ:blog

nice! 9

コメント 4

のり君

私は、幼い頃に頭を怪我して、大きな傷跡が残りました。
皆から「はげ」、「ハゲ茶瓶」等と罵られて来ましたが、それでも学校には通い続けました。「意地」があったからです。
コンプレックスから自分を卑下して、自分を駄目にしないで欲しいと思います。

by のり君 (2009-01-02 21:19) 

ofil425

そうゆうことがあったのですか、
精神的に強かったのですね!
自分を卑下してはダメというのは同感です。
自分を大切にすること、自分を傷つけないことが大事だと思います。
by ofil425 (2009-01-02 23:02) 

yamagatn

いつもご訪問くださりありがとうございます
本日は庄内に帰るため、コメントは差し控えさせて頂きたいと思います
広告、ランキングがある場合は
喜んで協力クリックさせて頂きます
by yamagatn (2009-01-03 09:17) 

ofil425

いろいろな旅行写真ありがとうございました。
by ofil425 (2009-01-03 12:46) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

メッセージを送る

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。

×

この広告は1年以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。